ここでは、ファンタジー・ミニチュアの歴史や基礎知識についてご紹介します。


★簡単なミニチュアの歴史

ゲーム用のミニチュアは、100年近い歴史があります。もともとは、将棋やチェスと同じく、兵隊一人一人を表すコマとしての役割を担っていました。広義の意味では、軍隊でシミュレーションに使う艦船や戦車の小型の模型などもミニチュアに含まれます。 コンピューター・ゲームやトレーディング・カードゲームも存在しなかった1950年代には、ミニチュアを使って歴史上の戦場を再現するミニチュア・ウォーゲームというものがはやりました。
ゲームの中では、ミニチュアが持っている武器や装備で、その部隊が何を使って戦っているのか?を表現するようになりました。その中で、ある一人のゲームデザイナーが、別のデザイナーに対してこういう提案をしました。軍隊同士で戦うだけではなく、一人のキャラクターを、一人の英雄をプレイするというのはどうだろう?互いに戦うのではなく、ファンタジーの伝説や物語に登場する空想上の怪物たちと戦うのはどうか、と。

こうして、ミニチュアを使って空想上のファンタジー世界で冒険を楽しむロールプレイング・ゲームが誕生しました。1974年のことです。

そして、それまでヒストリカルな兵隊たちだらけだったミニチュアも、ゲームに合わせて、個性豊かなキャラクターやさまざまな怪物たち、さらには情景小物などのミニチュアも登場するようになり、ファンタジー・ミニチュアのバリエーションが大きく広がっていったのです。こういったミニチュアは、ロールプレイング・ゲームで使われるだけではなく、かつてヒストリカルに行われていた集団戦闘ゲームをファンタジーバトルのゲームに置き換えるようにもなっています。


★ミニチュアのサイズ

一般的なゲーム用のミニチュアは、人間一人を高さ25mm位のサイズにして作られています。このサイズは、かつてのミニチュアウォーゲームの名残です。スケールで言うと約1/60でしょうか。大小の怪物たちもこのスケールで作られています。
一般的なゲーム用ミニチュアの画像です。小さくてもかなり細かいディテールがあることがわかります。
大型のドラゴンとの対比です。スケール感があって迫力がありますね。

このほかにも、ゲーム用ではない特定のスケールの大型のミニチュアがあり、これらは美術用や鑑賞用として用いられます。


★ミニチュアの材質

ミニチュアの材質には様々なものが使われます。
左のミニチュアは金属製です。昔のミニチュアはみんな金属製でした。金属には鉛と錫の合金であるホワイトメタルが使われていましたが、鉛の毒性を考慮して現在は鉛を使わない合金に変わっています。未塗装なので塗装が必要です。
中央のミニチュアはプラスチック製です。プラスチックのミニチュアは軽くて大量生産に向いており、持ち運びも楽ですが、金属製に比べるとディテールが甘くなり、細かい表現には向いていません。
右のミニチュアは軟質プラスチックのPVCで成形されています。普通のプラスチックよりも材料費が安いので、こちらも大量生産に向いていますが、ディタールはもっと甘くなります。しかし、金属製ミニチュアよりも軽くて扱いやすいことから、金属製では重量や強度の関係からできなかった大きなミニチュアの表現が可能になりました。
PVCミニチュアは中国で大量生産され、塗装済みの状態で流通しています。耐久性が良いのでこちらも大きな造形に向いています。


★ミニチュアの作られ方

ミニチュアは、デザイン画を基に、一体一体ずつ造形師がパテで原型を作っていきます。その原型を基に、金型が作られます。
金属製のミニチュアの場合は、タイ焼きのような金属製の合わせ型に溶けた金属を流し込み、金属が冷えて固まったら取り出します。
プラスチック製やPVC製のミニチュアは、プラスチックに成型に使うものと同じ金型を作成し、射出成型機で成形されます。
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